(お断り)正直な話、長いです(苦笑) お暇な時&気が向いたらどーぞ。
2005年新宿紀伊國屋ホールにて上演。
作・演出:鴻上尚史 出演:高橋一生/すほうれいこ/瀬川亮(以下時々敬称有)
9月頃にDVDが届いていたにも関わらず途切れ途切れにしか見ることができず、ひと通り見終ったもののもう1度続けて一気に見てみました。
ご存じない方にご説明しますと、この作品は第三舞台(活動封印中)座長である鴻上尚史の代表作。初演は1993年で当時の出演者は小須田康人/長野里美/松重豊
その後、鴻上さんの演出以外にもプロアマ問わずたくさんの演出家が手がけています。彼が目指したのは登場人物を3人という集まりやすい人数にすることで、誰にでも上演可能な作品にすることだったそうです。
私が過去に生で観たのは鈴木裕美演出。出演者は内野聖陽/奥山佳恵/三宅弘城
但しその当時どういう感想を持ったかよく覚えていません。だって1998年だもんなぁ~(遠い目)
さて久し振りに鴻上さん自身が演出した『トランス』ですが、新しい試みとしてyouth version(20代)とelder version(30代)に分けて上演されました。ちなみにelder versionは、みのすけ/松本紀保/猪野学
あらすじをざっくりと。フリーライターの立原雅人(高橋一生)、精神科医の紅谷礼子(すほうれいこ)、おかまバーで働く後藤参三(瀬川亮)が登場人物。高校の同級生で元恋人である雅人が、患者として礼子のもとを訪ねて来るところから物語りは始まります。数日後、おかまバーで雅人はやはり同級生の参三と再会。雅人の家で久々の再会を喜び合う3人ですが、その後雅人は入院します。参三が献身的な看病を続けますが、彼の妄想に参三も主治医である礼子も巻き込まれていき・・・とまあこんなお話。
お互いに悩みを抱えつつ、大切な誰かを必要としまた必要とされることを求め続ける男と女。前々からとてもよく出来た話だと思っていました。ただ、最初観た時は後半のどんでん返しに次ぐどんでん返しにわけわかんなくなっちゃった記憶が(苦笑)まあ、それがこの作品のテーマの1つでもあるんですけど。
どこまでが妄想で、どこまでが現実なのか?
なので、鑑賞後しばらくして本を読んだんですが先に本読んでから観た方がまだついていけたかな?と感じました。
登場人物が3人のみというのは観る側もそうですが、やる側にも緊張感が生まれます。しかも内容が内容だけに。時代は流れているので若干セリフが変わってたりします。例えば雅人が参三に「おまえ高校の頃からおかまだったのか!?」と尋ねるシーンで参三が「そんな大切な個人情報を簡単に教えられるわけないじゃないの」というところ。あと笑ったのが、立原天皇になっている雅人が「直ちに●●新聞と週刊●●の記者を呼びなさい。彼らは天皇の下僕です」と言い放つくだり。
俳優さん個人への感想ですが、まずは一生さん。やはり安定感がありました。いつもそうですが堅実な芝居されますね。同年代の男優さんの中で“静”を演じさせたら右に出るものはいないぐらい。妄想と現実を行き来する人間の心のひだをとても丁寧に演じていました。 雅人から天皇に切り替わる特殊なシーンもさすが!!と思わせます。
そう言えばすごい面白かったシーンが1つ。天皇の雅人が屋上で「私は空である」と言った後、「子供だってうまいんだもん(某メーカー飲料QooのCMソング)~中略~のクーではないぞぉ」と言い終えて慌てて「ごめん、今の忘れて」と素に戻ったような感じ、あれお茶目でとっても笑えました。
すほうさんは頑張ってはいましたが、経験不足は否めません。セリフが聞き取りにくいことも時々ありました。でも可愛いから許しちゃう(笑)そう考えると、6月本谷有希子の芝居の時はだいぶ成長されてましたね。今後もどんどん舞台に挑戦していただきたいです。
瀬川さんはキュートな参三にピッタリ!!過去の内野さんもそうでしたけどいい身体してます(別に変な意味でなく^^;)ダンスのシーンとか身体のキレは1番良かったかも。但し、汗凄かった。多分誰がやっても参三が1番汗掻くとは思うけどテレビ画面で見ても尋常じゃなかった。あれ前で観てた人確実に瀬川汗の洗礼受けてるね(笑)
私の愛する人は精神を病んでいます。ですが、私はとても幸福です。
最後全員で言うセリフの1部、胸にズシーンときます。3人の行く末はどうなるのか?というのはわかりませんが決して現実離れしていない、いやかえって身近にもありそうな話です。そしてelder versionがとても見たくなっている私でした.....
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